老舗のバーバリー(Burberry)やアクアスキュータム(Aquascutum)からファストファッションブランドまで、もはや定番となったトレンチコート。
ビジネスでもカジュアルでも着れる冬の強い味方のこのコートには、オシャレに着こなす3つのルールがあります。そのポイントをおさえて、颯爽と街を歩きましょう。
1. ビジネスとカジュアルで同じものを着ない
ビジネスで着るトレンチコートとはつまり、スーツの上から羽織るタイプのものということです。
この場合のトレンチコートは、当然ながら少し大きめのものになります。気に入っているコートだからカジュアルな服装をする休日にも、なんて思って着てみると、サイズ感が合わず、肩が落ちて全体的にだぼっとしたシルエットになってしまいます。
それを利用してオーバーサイズな感じで着こなすのもいいのですが、コートを休ませずに着続けるとすぐにいたんでしまいます。
ビジネスとカジュアルは分けて考えたほうがいいでしょう。
2. ベルトはきちんと締めずにぎゅっと縛る
トレンチコートの特徴的なデザインのひとつに、ウエストベルトがあげられます。これをどう処理するかで着こなし感が大きく変わってきます。
一番のオススメは、前でぎゅっと縛る方法です。
ウエストベルトをループを通してしっかり締めてしまうとかっちりしすぎて堅物な印象を与えてしまいますが、ぎゅっと結ぶとこなれた感じに見えて、ちょっとしたワイルドさも醸し出せます。
結ぶ位置は真ん中ではなく左右どちらかにずらしたほうが、無造作感が出てオシャレに見えます(左右はお好みで)。
結び方は一般的な本結びでOKです。変にこだわった結び方にしてしまうと、逆にダサく見えてしまうことがあります。
ポイントとしては少しきつめに縛って、ウエストのシェイプを作ることです。それによってトレンチコート特有の色気が出せます。
ベルトを使うと大げさな感じに映るからちょっと……という人は、ベルトをポケットに入れるというスタイルがオススメです。
ベルトを締めずにただ垂らしておくというのも、ラフな感じでカジュアルなファッションとしてはありです。バーバリーのショーでもそういう着こなしをしたりしています。
ただ、ビジネスの場に行くときはだらしないととられることもあるので、やめておいたほうがいいでしょう。
また、ベルトを後ろで結ぶスタイルは定番のひとつではあるのですが、女性っぽさが出てしまうので男性にはあまり適しません。
後ろできっちり結ばずにゆるく1回だけ交差させるのは、無造作感があってカジュアルシーンではいいと思います。
変化球として、ボタンを留めずにベルトだけ締めるという、雑誌などでもたまに紹介されているパターンもあります。ただこれは上級者向けですね。ちょっとオシャレをがんばってる感が出てきてしまいますし、歩いているうちにコートのあわせの部分が乱れがちです。
前のボタンは留めても外してもどちらでもかまいませんが、留めるときはスーツと同じように一番下のボタンを外すと、洒脱さを演出できてオシャレです。
3. 襟はふんわり立てる
トレンチコートの襟は、ぺったりと寝かせるのではなくふんわりと立てることによって、ベルトと同じく無造作感が出てこなれた印象を相手に与えることができます。
具体的には襟の後ろの部分を立て、前の部分は自然に下げる、といった感じです。
ポイントはあくまでも「ふんわり」であって、襟のすべてをピン立ちさせるのは気張りすぎな印象があるので避けたほうが無難です。
ビジネスマナーとしてコートの襟を立てていいのかという問題がありますが、そもそもコートは屋内に入るときに脱ぐことがマナーとされているので、ビジネス相手と会うときにはコートはすでに預けてあるか腕にかけている状態にあるはずです。ですからそこまで気にする必要はないでしょう。
コートの襟は寒いときに立てるようにできているものです。襟にひと工夫加えてトレンチコートをオシャレに着こなしましょう。