結婚式のネクタイというと白を想像するかもしれませんが、現在では、無地の白のネクタイをしている方はかなりの年配者くらいで、若い方はもちろん50代くらいの方でもほとんど見かけません。
その代わりにシルバーやグレーのネクタイが定番になっています。
定番はシルバー系だがそれ以外でもOK
20代、30代で友人として結婚式に出席するなら、もちろんシルバー系でもいいのですが、色つきのネクタイで装ってもかまいません。
その場合はライトブルーなど明るめの色彩のものにすると、ビジネスとは異なる華やかさを出せるのでいいと思います。
無難にいきつつ、なおかつアクセントもほしいときは、シルバーをメインに、斜めのストライプが入ったデザインのネクタイがオススメです。ストライプにシルバー以外の色がさりげなく入っていると、華やかさを演出できます。家族や親族の結婚式ではこういったものにするといいでしょう。
ちなみに正面から見てストライプが右上がりになっているのがレジメンタル(イギリス式)で、左上りになっているのがレップ(アメリカ式)といいます。
素材はシルクが定番です。
結婚式に黒ネクタイは本当にNG?
日本では黒一色のネクタイは、葬儀を連想させるためNGとされています。
「日本では」と書いたのは、欧米では慶事において普通に黒いネクタイが使われているからです。
ブラックスーツに白ネクタイという、日本における結婚式の定番ファッションの出席者一同を欧米の方が見て、「ジャパニーズマフィア?」と驚いたというエピソードがあります。
日本と外国では同じスーツとネクタイを着用しても、その見られ方は異なるというわけです。
スーツはヨーロッパ発祥のものだから、欧州基準にすべき、という考え方もあると思います。大枠としてそれは間違っていません。
しかしながら日本ではすでに、「黒いネクタイ=葬儀」だから結婚式にはふさわしくない、という認識を多くの人が共有しています。
そういう状況にもかかわらず、「欧米ではこれがフォーマルだから」、「日本のほうが間違ってる」といった考えで黒ネクタイをしていったら、ほかの出席者、特に年配の方たちがどういう反応をするかは想像するまでもないと思います。
結婚式の主役は新郎新婦。自分の知識や価値観を披露する場ではありません。マナーとはガチガチに固定されたものではなく、ときに人との関係において変化するものでもあります。
というわけで日本の結婚式では黒ネクタイは避けましょう。
NGなネクタイはほかにもあり、ヒョウ柄などのアニマル柄も、動物の殺生を連想させるので結婚式にはふさわしくないとされています(仮にOKでもアニマル柄はオススメしませんが)。
披露宴の料理に出てくる肉は、動物の殺生そのものを表しているように思うのですが、まあそこを突っ込むのは野暮ということで。
ボウタイ(蝶ネクタイ)もアリ
ほかの人とはひと味違った装いをしたいときは、ボウタイ(蝶ネクタイ)をしてみるのもいいと思います。
フォーマルさを求めるなら、タイの色は黒が原則です。
通常のネクタイなら結婚式に黒はNGなのに、ボウタイの場合は黒がOKというのは不思議ですが、日本においてはそうなっているということでご了承ください(笑
スーツに合わせる場合は、シャツはボウタイ用のウイングカラーではなく、レギュラーカラーの普通のシャツでも大丈夫です。
ボウタイを使うときは、白いリネン(麻)のポケットチーフをスリーピークスに折って胸ポケットに挿すと、ばっちりきまります。
ボウタイはフォーマルのルールにのっとったアイテムです。決して人目をひくだけの奇抜なものではないので、安心してお使いください。
注意点として、ボウタイはタキシードとセットで考えられることが多く、夜に使われるもの、という認識があります。そのため、夕方以降の結婚式のときに限定したほうが無難です。
また、フォーマルではあるのですが、日本の結婚式においてはめずらしがられることも確かです。お堅い仕事関係の結婚式の場合は避けておきましょう。
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