ポケットチーフの折り方完全解説 – ビジネスから結婚式まで

ポケットチーフを挿した男性
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スーツの胸元を飾るポケットチーフには、さまざまな折り方があります。

ポケットチーフの折り方というのは厳密に決まっているわけではないので、ここで紹介する代表的な方法を参考に、自分なりの折り方に挑戦してみるのもおもしろいと思います。

素材はリネン(麻)、シルク(絹)、コットン(綿)がよく使われます。
フォーマルさはリネンが一番あるといわれていますが、よほど格調が高い式でもない限り、そこまで気にする必要はないでしょう。

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ポケットチーフの色

ポケットチーフの色は白が基本になりますが、フォーマル以外のビジネスやパーティー、カジュアルシーンでしたら、ネクタイの色とさりげなく色調を合わせたり、ストライプシャツを着用しているとしたら、そのストライプの色と合わせてみたりするのもオシャレです。

シャツの色調と合わせたポケットチーフ

ネクタイと、色と柄と素材を完全に合わせたポケットチーフを挿すのは、paulieとしてはオススメしません
ぱっと見でオシャレだなと感じるかもしれませんが、これ見よがしにアピールするのではなく、あくまでも控えめであることが、スーツスタイルでは大事だからです。

TVフォールド

ポケットチーフ-TVフォールド

TVフォールド」は、四角く折ったポケットチーフを胸ポケットから1~1.5cmほど出す折り方で、ビジネスシーンに最適です。

色は気分で変えてもいいと思いますが、やはりメインとして使いたいのは白。清潔感があり、オシャレ度が格段に上がります。
仕事場ではじめてポケットチーフを挿すなら、控えめでありながら存在感のあるTVフォールドがいいでしょう。

素材は薄くて折りやすいリネンが定番です。ぱりっと仕上がります。

図の2番ですが、一辺のサイズが32センチのポケットチーフなら、2つ折りで収まります。
35センチ以上になると中途半端に3つ折りにしないといけないので、ポケットチーフは32センチのものをオススメします。

ちなみに通常のTVフォールドでは折り目のないほうを上にして使います。
ポケットチーフの縫い代の部分が少しずれて見えたりすると洒脱な感じがしてオシャレなのですが、もっときっちりとスクエアにしたいという方は、上下を逆にして折り目のあるほうを上にして使いましょう。

この折り方は英語圏では「プレジデンシャルフォールド」と呼ばれています。

スリーピークス

ポケットチーフ-スリーピークス

結婚式などのフォーマルな場にぴったりなのが「スリーピークス」です。華やかでありながら品もある定番の折り方です。
その名の通り、3つの山がある形になります。

ポケットチーフは無地の白で、素材はリネンがオススメです。

リネンがいいというのはフォーマルだからということだけでなく、生地そのものの性質にもあります。
TVフォールドと同じく薄くて折りやすいので、スリーピークスの山の形がびしっと決まりやすいです。

山の形は3つとも同じではなく、左右どちらかに向けて少しずつ大きくしてみると、こなれた感じがしてオシャレです。

ハードマンズ社のアイリッシュリネンを使用した、白無地のポケットチーフ。サイズは36cm×36cm。
フォーマルでもビジネスでも、まずはこれを1枚持っておけば対応できます。定番の一品。

パフドスタイル

ポケットチーフ-パフドスタイル

ふんわりとしたポケットチーフが胸元からのぞく「パフドスタイル」は、スーツ全体をエレガントに演出します。

広げたポケットチーフの真ん中を指でつまんで持ち上げて、反対の手で下半分をぎゅっと握るだけの簡単な折り方です。
クールビズなどノーネクタイのときは、パフドスタイルにすることによって、ネクタイのない胸元の存在感を補うことができます。

パフドスタイルのときのポケットチーフの素材はリネンよりも、厚みがあるシルクのほうが立体感が出ますし、光の加減でシルクの色合いが変化してスタイリッシュに見えるのでオススメです。

クラッシュドスタイル

ポケットチーフ-クラッシュドスタイル

パフドスタイルを上下逆にしたのが「クラッシュドスタイル」です。
カジュアルなパーティーなどで、少し派手に装いたいときにオススメの折り方です。

ほかの折り方よりもポケットから出す分量を多めにして、華やかさを演出しましょう。
あまりきちっとせずに、無造作に立体感のある感じに仕上げるのがポイントです。

参考画像では白のリネンのポケットチーフを使っていますが、これもパフドスタイルと同じくシルクの素材のほうがきまります。

トライアングラー

ポケットチーフ-トライアングラー

最近じわじわと人気が出てきているのが「トライアングラー」です。
三角形に折りたたんだポケットチーフを胸ポケットに挿すスタイルで、ビジネスからフォーマルまで、あらゆるシーンに対応できます。

直線で構成されたデザインは、実直な印象を相手に与えます。

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欧米でのポケットチーフ事情

ポケットチーフは、英語ではポケットスクエア(The Pocket Square)といいます。

折り方の名称も、日本で紹介されているのとは異なるものが多く、たとえばスリーピークスは「スリーポイント(The Three Point)」、TVフォールドは「ストレートフォールド(The Straight Fold)」、トライアングラーは「ワンポイント(The One Point)」、クラッシュドスタイルは「クラウンフォールド(The Crown Fold)」や「リバースパフ(The Reverse Puff)」と呼ばれています。

興味深いのは、英語圏のサイトにも日本と同じようなマナーサイトがあるのですが、そういったところに日本のサイトだったら絶対に取り上げているスリーピークスがあまり登場しないということです。あったとしても日本とは折り方が異なるものだったりします(真ん中の三角が大きい王冠のようなものが多い)。
TVフォールドとパフドスタイル(The Puff Fold)は英語圏のサイトでもよく登場するので、向こうでも定番の折り方のようです。

日本のマナーを取り上げるサイト(に限らずメディア全般)では、スリーピークスはもっともフォーマルな折り方で、結婚式に最適、と当たり前のように紹介されていますが(このサイトでもそうですが)、じつはそういう認識は日本だけで、ポケットチーフの折り方はもっと自由でいいのかもしれません(英語圏のサイトでは、シンプルで控えめなTVフォールドが、一番フォーマルな折り方だと書いてあるところもあります)。
だからといって、スリーピークスがだめというわけではなく、すでに日本で共通認識となっていることにあえて反する必要もないと思います。

ひとついえるのは、当たり前のものとして認識されているマナーは、時と場所が違えば不確かなものになったりするということです。
マナーというものがその土地でどのように受け止められているのかを知り、それに合わせていく柔軟な姿勢が大事なのだと思います。

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