スーツの見た目はシャツによって大きく変わります。
どんなにいいスーツを着ていても、それに合わせるシャツが適正なサイズではなかったり、着こなしができていなかったら台無しです。
シャツ選びの基本をおさえて、デキる男のスーツスタイルを実現しましょう。
ちなみにタイトルで使った「ワイシャツ(Yシャツ)」という単語は、ホワイトシャツを縮めた和製英語で、正しくはただの「シャツ」、もしくは「ドレスシャツ」です。以下の文章においては「シャツ」表記で統一しています。
シャツ選びは首まわりから
シャツのフィッティングにおいては、首まわりが重要になります。
スーツに合わせるシャツは、S・M・Lではなく首まわりと裄丈(ゆきたけ/シャツのタグがある後ろ首の中心から袖先までの長さ)を基準としたサイズが基本です。
たとえば40-84というサイズがあったとしたら、それは首まわりが40cmで裄丈が84cmのシャツであることを意味します。
首まわりのサイズは、襟の隙間に指が2本入る大きさが目安とされています。
ただこういった目安というのは結構曖昧です。かなりきつめの首まわりでも指を入れようと思えばなんとか入れられますしね。
喉仏の下あたりをメジャーで測り、出てきた数字+2cm程度を適正サイズとするのがわかりやすいかと思います。
首まわりがきついのは嫌だからゆるめにしたいという方もいるかもしれませんが、スーツスタイルにおいてリラックスできるサイジングで着るという選択肢はありません。ジャストのものを選んできっちり着るのが正解です。
ちなみに首の肉が襟に乗っかってしまうのは明らかにきつすぎなので、ワンサイズ上げましょう。
シャツのサイズ感はメーカーによって多少異なるので、店頭で店員に首まわりと裄丈を測ってもらって、自分に合ったサイズを教えてもらうといいと思います。試着用のシャツを用意しているところも多いですし、サイズで失敗することがなくなります。
一度そのメーカーのサイズ感がわかれば、次からはオンラインでも注文できるようになるので便利です。
シャツの袖の長さの決め方
シャツの着こなしでもっとも重要なポイントで、スーツ全体のバランスにも影響が出るのが袖の長さです。
腕を下ろしたときに、手首のシワが隠れるくらいの長さがジャストです(袖のボタンを留めた状態で)。もっと具体的にいうと、手首の出っ張った骨の部分から+2cm程度の位置が目安になります。
思ったより長いなと感じる方もいるかもしれませんが、次に述べるスーツの上着との関係から考えると、これくらいの長さがベストだといえます。
スーツの上着からシャツの袖をちょっとだけ出す
シャツの上にはスーツの上着を着用するわけですが、このとき上着の袖口から1.5cmほどシャツの袖が出るようにしましょう。
上着の袖のほうが長いものはもちろんよくないですし、1.5cm以上出てしまってもバランスが悪くなります。この基本をおさえるだけで、スーツの見栄えがぐっとよくなります。
最近よく見かけるのが、シャツの袖が短すぎて(手首の出っ張った骨くらいの位置)、それを基準にジャケットの袖を調整してしまいつんつるてんな印象を与えてしまうパターンのものです。袖が短すぎてゆとりがないものだと、少し腕を曲げただけで袖が引っ張られてしまいます。
シャツの袖が少し長い程度でしたら袖のボタンで調整できるのですが、短いものは調整できません。
袖は微妙な長さの違いで、印象がまるで変わってしまう部位なので注意が必要です。
自分の体に合った(手首のシワが隠れるくらいの長さのもの)ブランドやメーカーを見つけてそこでシャツを買うようにして、それに合わせてスーツの上着の袖を直すと調整しやすいのでオススメです。
シャツの襟首の高さ
シャツの着こなしにおいては、袖の長さだけでなく襟首にも気を配る必要があります。
後ろから見たときに、スーツの上着の襟からシャツの襟が1.5cmほど出ているのが、適正な襟首のサイズになります。
袖と同じだけの長さを出すことによって、全体のバランスがよくなるというわけです。
ビジネス用のシャツを着ていれば、特に意識していなくてもスーツの上着の襟からシャツが出ると思いますが、シャツの襟が高すぎてスーツの襟と同じくらい出てしまう場合もあるので注意しましょう。
シャツの袖の長さと襟首の高さという2つのポイントを適正にすることによって、スーツの見栄えがよくなるだけでなく、スーツの袖や襟が汚れずに長持ちするという実用的なメリットを得ることもできます。
あとがき
サイズが適正で、スーツの上着とのバランスがいいシャツを着れば、高級なものではなくても、スーツスタイルはぐっと引き立ちます。
ぜひ参考にしてみてください。
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