淡く彩度の低いピンクやパープル、ブルーなどの色合いの服は、春の装いにぴったりです。
とはいえ、そういった「何色」とはっきりいえない微妙な「ニュアンスカラー」は、着こなしが難しいのもまた事実。
単品だとその繊細で柔らかな色合いが美しく見えるものの、全身のコーディネートに取り入れると浮いてしまいがちです。
今回は、ユニクロU 2018SSで人気の「コットンモックネックセーター+E」のパープルを例に、ニュアンスカラーの着こなしを解説したいと思います。
ニュアンスカラーはなぜ着こなしが難しいのか
たとえばはっきりとした色合いのトップスでしたら、それ以外のアイテムの色や形で少し遊んでも、主役であるトップスと脇役であるそれ以外の役割が明確なため、コーディネートも比較的簡単です。
ところがニュアンスカラーのトップスだと、主役といえるほど強い色ではないものの、存在感だけはしっかりあるため、コーディネート全体で、色のバランスをしっかり計算しないとちぐはぐな印象になってしまいます。
ニュアンスカラーを使ったコーディネート例
↑これはユニクロUの「コットンモックネックセーター+E」のパープル(74 PURPLE)です。
パープルという色名がついていますが、実際はモーブ(薄く灰色がかった紫)に近い色です。霜降り調のメランジ素材なので、さらに曖昧な色調になっています。
では実際にさまざまな色のボトムスと合わせたときに、どう見えるのかについて解説していきます。
黒いパンツ
黒いパンツは基本的にどんなアイテムとも合わせやすいですが、彩度の低いモーブ色と組み合わせると全体的に暗い印象になってしまいます。
暗ければダメというわけでもないのですが、柔らかい雰囲気のニュアンスカラーを黒でまとめてしまうのはもったいない気がします。
ネイビーのパンツ
黒いパンツと比べると、色味が入ったため少し明るい印象になります。
同系色であるパープルとネイビーの相性は本来いいのですが、濃いネイビーのパンツだと、この赤みがかっていて彩度の低い紫を生かしきれていないように感じます。トップスがもう少し青っぽければ合ったかもしれませんが。
白いパンツ
トップスの曖昧な色とボトムスの白が相まって、全体的にぼやけた感じです。
この色味のトップスだと、下が白一色だとちょっと冴えない雰囲気になってしまいますね。
この組み合わせでいくなら、色相の異なるニュアンスカラーの靴を履いたりストールを巻いたりして、もう少し色味を増やすといいと思います。
ブルーのユーズドジーンズ
しっかり色落ちしたブルーデニムと、このモーブカラーのトップスは相性がいいですね。
明るめの青がくすんだ赤紫を補って、全体の雰囲気をさわやかにしています。
グレーのパンツ
paulieのオススメはグレーのパンツです。
ニュアンスカラーは基本的に灰色がかった色合いなので、グレーのアイテムと相性がばっちりです。濃いグレーだと全体的に暗い印象になってしまうため、明るめのものをオススメします。
変なポーズですが気にしないでください(笑 足元を見せようと思いまして。
白いインナーをトップスの裾からチラ見せして差し色に使い、白いスニーカーを履いて色を合わせています。スリムパンツの裾はロールアップして軽やかな雰囲気に。
春の暖かい日にぴったりなコーディネートです。
まとめ
ニュアンスカラーのコーディネートについて説明してきましたが、たとえばひと口に「パープル」といっても、赤みがかったものや青みがかったもの、彩度が高いものや低いもの、明るめのものや暗めのものなど、さまざまな色合いがあります。
杓子定規にこの色とこの色は相性がいい、と決めつけるのではなく、自分の持っているアイテムの色合いを想像しながらコーディネートしていくことが大切です。