ダブルのスーツのボタンの正しい留め方

ダブルのスーツを着た男性

現在のスーツの主流はジャケットのボタンが縦に一列並んだシングルスーツですが、ダブルのスーツも根強い人気があり、数年おきにトレンドアイテムにもなります。

このダブルのスーツには、ボタンのかけ方の基本があります。

シングルスーツなら一番下のボタンを外すという「決まりごと」があるのですが、ダブルのスーツだと決まりごととは言い切れない少し複雑な事情が存在します。
その点も含めて解説していきます。

ダブルのスーツの種類

ダブルのスーツとは、ジャケットの前合わせの部分が深く重なり、ボタンが縦に二列配置されているもののことです。
日本語では「両前」、英語では「Double-breasted(ダブルブレステッド)」といいます。

ダブルのスーツは、正面から見たときのボタンの総数と、実際にかけることができるボタンの数の組み合わせがかなりあります。

具体的にいうとボタンの総数では2、4、6、8、かけることができるボタンの数は1、2、3、4とそれぞれ四種類ずつあります。

現在の主流は6つボタンでその次に多いのが4つボタン、ボタンをかける部分は二箇所の場合が多く、次いで一箇所となっています。

ボタンを留める箇所がひとつの場合

6つボタン1つ掛けのダブルのスーツ

ダブルのスーツはボタンの組み合わせの数が多いと上で書きましたが、ポイントとなるのはボタンの総数ではなく実際にかけることができるボタンの数です。

この部分が一箇所の場合は、確実にそこを留めましょう。
ダブルのスーツにおいてボタンを外して着るという選択肢はないので、これについては議論の余地なしです。

ボタンのかけ方とは関係ありませんが、ボタン1つ掛けのダブルのスーツはやや古臭い印象があり、最近ではあまり見かけません。復権しそうな気配も今のところないです。

ボタンを留める箇所が二つの場合

6つボタン2つ掛けのダブルのスーツ

ダブルのスーツでボタン2つ掛けの場合は、シングルスーツと同じで一番下のボタンを外すのが現代的な着こなしです。
6つボタン2つ掛け、4つボタン2つ掛け、ともに基本的には一番下のボタンを外しておきましょう。

ちなみにボタンを二つとも留めても問題はありません。“現代的な着こなし”という表現にしたのはそのためです。

シングルスーツの場合は時代を経るにつれてボタンの位置が徐々に下がってきて、一番下のボタンを留めるとスーツのシルエットが崩れるために外すようになったという経緯があり、実際に一番下のボタンを留めると見た目的にも窮屈になりボタンを外す意味を理解できるのですが、ダブルの場合は形状的にボックスシルエットに近く、一番下のボタンを留めたとしてもシルエット的にそれほど問題にはなりません。
また、ボタンが左右対称に配置されているので、両方留めるとバランスよく見えるという利点もあります。

もうひとつ、ボタンを二つとも留めてもいい理由として、ある有名人の存在があげられます。

それはイギリスのチャールズ皇太子です。

チャールズ皇太子はダブルのスーツをよく着ていますが、そのボタンは二つとも留められています。
スーツの発祥の地イギリス、しかもそこの権威中の権威がそういうスタイルで着ているなら、それにならってもなんの問題もないといえます。

スリーピーススーツのベストの一番下のボタンを外す由来となったとされる、イギリス王とボー・ブランメルのエピソードがありますが、もしそれが本当ならば、ダブルのスーツのボタンにおいても同じことがいえるのではないでしょうか(エピソードの詳しい内容は「男の色気が際立つスリーピース(三つ揃え)のスーツの着方を完全解説」にあります)。

こう書くとなんだか権威主義のように感じられますが、実際のところスーツの歴史というのはヨーロッパの貴族が作ってきたものなので、そこは無視できないかなと。

というわけでボタン2つ掛けのときは両方留めてもいいのですが、最近のダブルのスーツはウエストをシェイプしたものが多いので、そういうシルエットのものを着るときは、一番下のボタンを外したほうがスタイリッシュに見えるのでオススメです。

ボタンを留める箇所が三つ以上の場合

あまり一般的ではありませんが、ダブルのスーツでボタン3つ掛けというのもあります。
6つボタンで3つ掛けか8つボタンで3つ掛けになりますが、この場合も2つ掛けと同じく一番下を外してもいいですし、すべてのボタンを留めてもOKです。

さらにその上、これはおそらくオーダー品になると思いますが、8つボタン4つ掛けというのもあります。
この場合はすべてのボタンを留めたほうが見栄えがいいでしょう。

ダブルのスーツで座るときはボタンを留めたまま

ダブルのスーツを着て椅子に座る男性

シングルスーツでは着席時にボタンを外してもいいことになっていますが、ダブルのスーツの場合はボタンを留めたままにしておきます。
合わせの部分が広いため、ボタンを外すとだらりと垂れ下がってしまいます。

ちなみにダブルのスーツの内側にあるボタンは、合わせの部分がずれないようにするためのものなので、きちんと留めておきましょう。

まとめ

・現在のダブルのスーツはボタン1つ掛けか2つ掛けが主流
・ボタン1つ掛けのときは必ず留める
・ボタン2つ掛けのときは、一番下を外してもいい
・ダブルのスーツで着席時はボタンを留めたままにする

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