チャンピオンといえばスウェット、スウェットといえばリバースウィーブ、ということで買ってみました。
チャンピオン リバースウィーブ クルーネックスウェットシャツ 11.5オンス テリーフリース(C3-Y032)。
今回はこちらの定番スウェットについて解説します。
チャンピオン C3-Y032のディテール
チャンピオンのスウェットにはさまざまなモデルがあるのですが、今回購入したものは下記のものです。
タグ:青単タグ
製造国:カンボジア
色:シルバーグレー
素材:コットン90%(Cotton USA使用)、ポリエステル10%
生地の厚さ:11.5oz(オンス)
裏地:裏起毛
製法:リバースウィーブ
タグは1970年代に使用されていた青単タグ(青単色タグ)ですが、特定のモデルを復刻しているわけではなさそうです。
ただシルエットやディテールには、当時のものが反映されています。
製造国はカンボジア。ちなみに赤単タグのものはメイドインUSAになります。
生地表面は張りがあって少しザラっとした触り心地です。11.5ozなので厚みはかなりあります。
チャンピオンのスウェットには12.5ozのものもありますが、11.5ozでも十分すぎるほど厚手です。
裏地は起毛タイプなので、保温性がありかなり温かいです。冬でも問題なく着られます。というか冬以外だと暑いかも。
毛はパラパラと抜け落ちることはないのですが、アンダーウェアにかなり毛が付きます。ただこれは洗濯を何度か繰り返すと落ち着きます。私の場合は洗濯5回目くらいでほとんど付かなくなりました。
ちなみにスウェットの裏地は「裏起毛」のほかにパイル地の「裏毛」(うらけ。起毛ではない普通のタイプのもの)がありますが、ちょっとわかりづらいですよね。裏“毛”だから起毛していると勘違いする人が多そうです。
リバースウィーブについて
リバースウィーブというのは、着丈の縮みを抑えるために、通常とは逆に生地を横方向に使用するチャンピオンの独自製法のことです。そうすると今度は横方向への縮みが生じるわけですが、それを防ぐために、両脇にエクスパンションガゼット(EXPANSION GUSSET)というマチを付けています。
ちなみに去年、リバースウィーブではないチャンピオンのスウェット(C3-W005、Lサイズ)を買ったのですが、部屋着としてハードに着て洗濯(乾燥機は使わず自然乾燥のみ)を繰り返した結果、かなり縦方向に縮みました。
元のサイズ(cm)
身丈:70
身幅:57
肩幅:48
袖丈:62
1年後のサイズ(cm)
身丈:62.5
身幅:59
肩幅:49
袖丈:56
元のサイズはメジャーで測ったわけではなく公式のサイズ表からなので、実際のものと誤差があるかもしれません。それでもかなりの縮みが縦方向に発生したことがわかると思います。
あわせて読みたい>>【レビュー】チャンピオンのスウェットシャツ(C3-W005)を買ってみた
チャンピオン C3-Y032を着てみた
172cm/61kgでXLを着用。
普段ユニクロのトップスはLを着ていますが、チャンピオンのこのスウェットはXLをチョイスしています。
着てみた感じはLが完全にジャストだったのですが、洗濯によって縮みが生じることを考慮すると少し大きいほうを選んだほうがいいかなと思いXLにしてみました。
まあそれとAmazonで、XLだけがなぜか割引価格からさらに20%オフになっていたという理由もあります(笑
・公式サイズ表
サイズ | S | M | L | XL | XXL |
---|---|---|---|---|---|
身丈(cm) | 60 | 63 | 66 | 69 | 72 |
身幅(cm) | 51 | 54 | 57 | 60 | 63 |
肩幅(cm) | 39 | 42 | 45 | 48 | 51 |
袖丈(cm) | 61.5 | 63 | 64.5 | 66 | 67.5 |
Lサイズ(cm)
身丈(ネックの横の部分から):65.5
身幅:56
肩幅:45
袖丈:62
裄丈:86
XLサイズ(cm)
身丈:68
身幅:58
肩幅:47
袖丈:62
裄丈:87
実際に測った数値だとLとXLにはそれほど大きな差はありませんでした。個体差があるかもしれませんが。
洗濯縮みを検証
リバースウィーブは縮みを軽減するためのものなのですが、まったく縮まないわけではないようです。
実際公式サイトにも、洗濯による縮み率が掲載されています。それによると、リバースウィーブの赤タグ(アメリカ製)で最大10%、青タグ(中国製)で最大3%の縮みが発生するとのこと。
今回購入したのはカンボジア製の青タグですが、おそらく中国製と同じくらいになるのではないかと推測。
上でも書いたように、洗濯縮みを考慮してXLを選んだので、これが少し縮んでLくらいのサイズ感になればいいなと。
DE、実際に1回洗濯し(裏返して洗濯ネット使用)、ハンガーにかけて日光で自然乾燥させてみた結果が以下になります。
元のサイズ(cm)
身丈:68
身幅:58
肩幅:47
袖丈:62
裄丈:87
1回目の洗濯後のサイズ(cm)
身丈:68
身幅:57
肩幅:47
袖丈:62
裄丈:87
いや、まったく縮まんのかい! という感じです(笑
厳密にいえば身幅が1cm縮みましたが、そこ以外は変わりませんでした。
ちょっと縮ませるという目論見が外れてしまいました。衣服の性能としては素晴らしいんですけどね。リバースウィーブに本当に実用性があった、みたいな。
2回目の洗濯後のサイズ(cm)
身丈:68
身幅:56.5
肩幅:47
袖丈:62
裄丈:87
2回目の洗濯で身幅がさらにほんの少しだけ縮みましたが、誤差の範囲という感じですね。実質ほとんど変わりませんでした。
まあXLでも大きすぎることは全然ないので、このままで特に問題なしです。
乾燥機に入れて縮むかどうか試してみてもいいのですが、思いのほか縮む可能性もありますし悩むところです。実際にやってみることがあったらこちらに追記しておきます。ちなみに洗濯表示はタンブル乾燥禁止になっています。
というわけでサイズ選びについては、縮みが少ないので普段着ているサイズで大丈夫ではないかと思います。自分が買ったC3-Y032のシルバーグレーに関してのみの実証結果ですが。
あとこのC3-Y032は、そもそものサイズがそれほど大きくなく着丈も短めなので、それを考慮に入れてサイズ選びをしたほうがいいです。
AmazonのPrime Try Before You Buyを使えば複数サイズを試着できるので、迷った場合はそのサービスを使ってみるといいのではないでしょうか。
追記 乾燥機に入れてみた
「縮み検証」と記事タイトルに入れているくらいなので、乾燥機も試さねばなるまい、ということで、3回目の洗濯のあとにコインランドリーの乾燥機に入れてきました。
洗濯後、2時間ほど干した半乾きの状態のリバースウィーブを乾燥機に入れて30分(高温)。結果は以下になります。
3回目の洗濯&タンブラー乾燥後のサイズ(cm)と2回目との差
身丈:66.5 -1.5
身幅:55 -1.5
肩幅:45 -2
袖丈:59 -3
裄丈:83 -4
衣類の縮みは最初の洗濯と乾燥であらかた決まると思っていたので、思いのほか縮んだなと感じました。
袖が短くなりすぎた感はありますが、最初に想定していたLに近いサイズになり、個人的には満足です。袖は通常のスウェットと同じく生地が縦方向に使われているので、縮んで短くなりやすいようです。
前述したように、洗濯表示的にはタンブル乾燥は禁止なので、やるかどうかは慎重に判断してください。取り返しがつかなくなる場合もありますので。
乾燥機を使って着丈を短くしようとしたものの、リバースウィーブの影響でそれほど短くならず、袖だけが予想以上に短くなってしまった、という失敗パターンも考えられます。
追記 4回目以降の洗濯
4回目以降は、通常の天日干しでの洗濯です。
ハンガーにかけて干したところ、水分を含んだスウェットの重さで着丈が伸びてしまいました(4回目)。
これ以上着丈が伸びるのを防ぎたかったので、5回目以降は裾を持ち上げてハンガーに引っ掛けて干しています。
4回目
身丈:68
身幅:56
肩幅:47
袖丈:59
裄丈:83
5回目
身丈:67.5
身幅:55
肩幅:46.5
袖丈:59
裄丈:84
6回目
身丈:67
身幅:56
肩幅:45
袖丈:59
裄丈:83
7回目
身丈:67
身幅:55.5
肩幅:45
袖丈:60
裄丈:83
乾燥機を使わず普通に洗濯する分には、おそらくサイズの変化はもうほとんどなさそうです。
着心地は微妙?
チャンピオンのスウェットといえば、キングオブスウェットと呼ばれるほど定番のもの。当然ものすごく着心地もいいだろうと思いきや、このモデルに関しては正直そんなこともないです。
このスウェットはネックが広めな上に、前と後ろの開き具合が同じなので、首の後ろが少しスースーします。
また、前見頃と後身頃が1枚でできていて、肩接ぎ(前見頃と後見頃をつなぐ肩の縫い目)がありません。そのせいなのか、腕を下ろしたときに前側の肩まわりにシワができます。
生地も張りがあるといえば聞こえはいいですが、ゴワゴワしているともいえます。
ゆったりとしたボックスシルエットなので着ていて違和感があるほどではありませんが、体のラインに沿ったストレスのないフィットを求める場合は、ほかのスウェットを検討したほうがいいかもしれません。
……と、マイナスなことを書いてしまいましたが、それも含めてチャンピオンのリバースウィーブなのだということもできます。
もちろん現代に合わせたデザインやシルエットにすれば着やすくはなると思いますが、それとは別の価値をこのリバースウィーブは持っていると思います。それはチャンピオンの持つ長い歴史から生まれたオーセンティック(真正)さ。
これに価値を見出せるなら、上であげたマイナス点は、むしろプラスになるはずです。
いろいろ探してみましたが、結局Amazonが一番安かったです。