新品の革靴を買ったら、それを履いて外出する前に少しだけお手入れをしておきましょう。
そうすることで、革靴をよりよい状態で長持ちさせることができます。
今回は、新しい革靴をおろす前にやっておくべきことについて解説します。
なぜ新品の靴の手入れをするのか
新品なのになんで手入れをしないといけないの? と思うかもしれません。
実際のところ、必ずしなければいけない、というほどのものではないです。そのまま履いても、なにか不都合なことが起こるわけではありません。
しなければいけない、というよりも、したほうがよい、という言葉のほうが適切かなと思います。
なぜしたほうがいいかというと、靴が生産されたあと、流通や小売を経て購入者の手に渡るまでに革が乾燥してしまうからです。
靴の表面に汚れが一切ない状態で、クリームをつけ革に栄養を与えて光沢を出し、その上から防水スプレーで保護することで、より耐久性に優れ、高級感のある靴にすることができます。たとえるなら、新品のスマホにガラスフィルムを貼るような感じです。たとえとして正しいのかわかりませんが(笑
最初にしっかりと手入れをすることによって、その靴に対して愛着が出てきて、より大切に履くことができるようになると思います。
革靴の手入れに必要な道具
馬毛ブラシ(ホコリ取り用)
リムーバー(革の汚れや古くなったクリームを取る)
靴クリーム(革に栄養とツヤを与える)
ペネトレイトブラシ(靴クリームを塗るための小ぶりのブラシ)
豚毛ブラシ or 化繊ブラシ(靴クリームを靴全体に馴染ませるためのブラシ)
クロス(仕上げの磨き上げ用)
防水スプレー(防水と防汚用)
こんなにそろえるのはお金もかかるし大変、という方は、とりあえず馬毛ブラシと靴クリーム、防水スプレーがあればOKです。家にある布切れでクリーム塗布と仕上げの磨き上げを行いましょう。
一番手っ取り早いのは、すべてがそろったシューケアセットを使うことです。
今回、新品の革靴磨きに使ったのは「エムモゥブレィ シューケア スターターセット」。
靴磨きのためのツールが全部入ったセットです。
靴の手入れ実践編
では実際に新品の靴の手入れをしていきます。
ジャラン スリウァヤのクォーターブローグシューズです(品番98409、ラスト11120)。
手入れの前に、靴ひもを外しておきましょう。
馬毛ブラシでホコリを払う
まずは柔らかい馬毛ブラシを使って、靴全体をブラッシングします。
ホコリ落としが目的ですが、新品なのでざっとやるだけで大丈夫です。
靴クリームを塗る
初回なのでリムーバーは使わずに、靴クリームを塗っていきます。
ペネトレイトブラシにクリームを少しつけ、薄く塗り伸ばします。
シューケアスターターセットのクリームの色が黒と無色(ニュートラル)しかなかったので、今回はブラウンのシューズということもあり、無色のものを選びました。
豚毛ブラシでクリームを馴染ませる
馬毛よりも硬い豚毛ブラシを使って、靴クリームを全体に馴染ませていきます。
ちなみに今回使ったシューケアセットには、豚毛ブラシではなく化繊ブラシがついていたのでそれを使っています。
豚毛ブラシも持っているのですが、化繊のほうがやや硬くて密度が薄いかなという程度で、それほど変わりはないです。
クロスを使って磨く
クロスを使って靴全体を磨き上げます。
クロスは特別なものである必要はなく、使っていない布の切れ端などでOKです。
今回は、スターターセットに付属していた靴磨き用ムートンクロスを使いました。
かなりピカピカになるのでオススメです。
防水スプレーを吹きかける
最後に防水スプレーを全体にまんべんなく吹きかけて終了です。
防水スプレーは水を弾くだけでなく、汚れもつきにくくしてくれる優れものです。
私はAMEDAS(アメダス)を使っていますが、皮革製品に使う防水スプレーではこれが一番いいのではないかと思っています。スエードにも使えますし。
前にCOACHの鞄をお店で手入れしてもらったとき、最後に店員さんがAMEDASを吹きかけていたこともあり、個人的に信頼度は高いです。
手入れ完了!
向かって左がお手入れ前で、向かって右がお手入れ後です。
写真だと違いがまったくわかりませんね(笑
肉眼で見ると、お手入れ後はクリームの油分によって革の色がやや濃くなり、手触りがしっとりとして、しっかり保湿されていることがわかります。
色つきのクリームではなかったのですが、うっかり爪で引っ掻いてしまった傷も目立たなくなりました。
あとがき
新品の革靴を履く前に、ひと手間かけてお手入れすることで、より愛着を持って長く履けるようになります。
ぜひ試してみてください。