ナイキ(NIKE)が新たに開発した生地を使ったスウェットシャツ、「ナイキ フォワード クルー」をゲットしました。
環境負荷の軽減に力を入れるナイキのこの新しい生地、繊維を織ったり編んだりせずに直接生地を生成することで、二酸化炭素排出量を平均75%削減することに成功したとのこと。
今回は、環境に優しく見た目も新しいこのスウェットシャツについてレビューします。
ナイキ フォワード クルーのディテール
「ナイキ フォワード(Nike Forward)」というのは、ナイキの新技術によって生み出された生地を使ったシリーズのことです。そのクルーネックスウェットシャツにナイキ フォワード クルーという名前が付いています。パーカの場合はナイキ フォワード パーカー、パンツの場合はナイキ フォワード パンツ、といった感じです。
第1弾のコレクションが発売されたのが2022年の9月で、今回私が購入したのは2023年発売の第2弾のものです。
第1弾にも同じタイプのスウェットシャツがあったのですが、ナイキのロゴの位置が左腕ではなく胸にあるくらいで、第2弾のものとそこまで大きな違いはなさそうです。
色味は画像を見る限り第1弾のほうが少し濃そうですが、実物は見ていないのでどれくらい違うかはわかりません。
サイズの違いは第1弾の商品詳細ページがなくなってしまったため正確な比較はできず。ちょっと前まであったんですけどね。以前見たときのおぼろげな記憶によると、少しは数値の差がありましたがだいたい同じくらいのオーバーサイズフィットだったと思います。
素材感
素材はポリエステル100%。リサイクルポリエステルが50%以上使用されています。
新素材といわれることもありますが、新しいのは生地の生成方法のことであり、元となる素材はポリエステルになります。ちなみにこの技術はコットンなどにも応用可能とのこと。そのうち新たな商品展開がありそうです。
生地の触り心地としては、よくいえば張りがある、悪くいえばゴワゴワしている、といった感じです。
この生地は不織布の製法のひとつであるニードルパンチを改良したものを使っているそうなのですが、感触としても不織布っぽさがあります。
見た目におけるこのアイテムの一番の特徴は、メッシュのように点々と穴のあいた表面のテクスチャー。
この生地は複数のレイヤーによって構成されていて、穴は生地裏まで貫通はしていません。実際に着用して外を歩いてみたのですが、風を通して寒い、ということはなかったです。
ナイキのサーマフィットテクノロジーを採用しており、裏面は起毛していて保温性があり暖かさを感じます。
色
色はグレー●です。ナイキ公式の商品詳細のところには、スモークグレー/スモークグレー/ライトスモークグレー/クールグレーと書いてあります。前から思っていたのですが、ナイキの表示カラーの見方がよくわかりません(笑
全体としてはライトグレーなのですが、若干濃いグレーの部分もあって、杢(もく)っぽさがあります。
第1弾のアイテムは、水の使用量を削減するため染色を行っていないという話だったのですが、今回の第2段にはブラックもあるため(日本のオンラインストアではパーカのみ)、染色についてはわかりません。ただグレーのほうは第1弾と見た目は変わっていないように見えるので、おそらく染色はされていないのではないかと思います。
生地の軽さ
このスウェットを最初に手にしたときに感じたのは、軽っ、ということです。
実際に袖を通したときにもその軽さを実感しました。
ナイキ フォワード クルーMサイズの重さは365g。同じナイキのコットン100%のスウェットシャツ(オーバーサイズフィット)Mサイズが540gだったので、その軽さがわかると思います。
ナイキ フォワード クルーのサイズ感と着心地
172cm/60.5kgでMサイズを着用。
ナイキのスタンダードフィットのトップスだとLサイズ(JPサイズ)を着ていますが、このアイテムはオーバーサイズフィットなのでMを選びました。ちなみにユニクロのトップスだとLを着ています。
実際に着てみてMでジャストだと感じました。Lだとデカすぎたと思います。
このアイテムはサイズ選びが重要です。アームが相当太いので、大きめサイズをチョイスすると、かなりの違和感が生じる気がします。
・サイズ表(単位:cm)ナイキ公式サイトの商品詳細より
S : 着丈67/胸囲114/裾幅50/肩幅56/袖丈61
M : 着丈67/胸囲118/裾幅50.5/肩幅57/袖丈61.5
L : 着丈68/胸囲122/裾幅51/肩幅59/袖丈62
XL : 着丈68/胸囲128/裾幅54/肩幅61/袖丈62
2XL : 着丈68.5/胸囲134/裾幅56/肩幅62/袖丈62.5
上で書いたように、このスウェットシャツはアーム部分がかなり太いです。レスター博士が着ていた拘束衣みたいな雰囲気があります(笑
オーバーサイズフィットでアームも太いのは、そういうデザインを狙ったというより、おそらく生地に伸縮性がほとんどないので、大きく作らざるを得なかったのではないかと思います(リブには伸縮性があります)。
体の動きに合わせて生地が伸び縮みする、ということはないのですが、オーバーサイズに作られていて、なおかつ軽量なので、着心地は悪くないです。
個人的に気に入っているのは体を動かしたときのシワの出方。生地が硬めなので、直線的なシワがひとつのブロックとなって、ポリゴンのような感じになります。
ナイキ フォワードの洗濯方法
ナイキの公式サイトにナイキ フォワードのケア方法について書かれているページがあるのですが(→当該ページ)、そこを見ると、このアイテムは結構丁寧に扱わないといけないものだということがわかります。
・冷水で洗う(動画を見る限りは手洗いが推奨のよう)
・乾燥機は使用しない
・平干しをする
・毛玉ができたら電動のファブリックシェーバー(毛玉取り器)で取る
5回着たら洗うというのは、それ以上着るとなにかが起こるわけではなく、普通のスウェットシャツのようにガンガン着て汚れたら洗濯機に放り込んでガシガシ洗う、といった使い方は生地が傷むのでオススメできない、ということなのだと思います。
要はこのアイテム、自宅で洗濯するときのウールのセーターと同じと考えればいいのではないかと。
汗をかくような状況ではできるだけ着ないようにして、ローテーションを組んで適度に休ませつつ着るのが正解かと思われます。
この記事を書いている時点でまだ洗濯は一度もしていないので、耐久性がどれくらいあるのかはわかりません。まあ丁寧に着るようにすれば大丈夫でしょう(ポジティブ
ちなみにアイロンの使用は不可なのですが、購入時の折りジワが袖にあったので、アイロンで伸ばしてみました。
霧吹きで十分に湿らせて、当て布をして低温で様子を見ながらやってみたところ、うまく伸ばすことができました。
洗濯表示的にはアイロン使用不可になっているので、これに関しては自己責任ということで。
あとがき
分類としてはスウェットシャツですが、これまでのどのスウェットシャツとも違うのが今回紹介したナイキ フォワード クルーです。生地にもデザインにも近未来感があります。
新しさだけでなく環境にも優しいサステナブルなこのスウェット、興味がある方はぜひチェックしてみてください。
ちなみにナイキ フォワード クルーは直販限定商品となっています。